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エアフロメーター修理

2017/09/06

今日はちょっとだけマニアックな話題を~


先日依頼があった仕事、それはR33型GT-Rのエアフロメーター修理。

中も外もとても美しい、とっても大事にされている事が伝わってくるクルマです。

以前にも社用車の代車のエアフロメーターの修理は行ったことがありますが、

お客様のクルマでは整備の確実性を優先して新品交換をおススメしています。

ところが、チューニングの為に使われている社外品のエアフロメーターは既に製造中止。

精度の良いR35GT-R用など、他のエアフロメーターに付替える手もありますが・・・

コンピューターの再セッティングが必要となり、

せっかくなら霧化状態の良いマルチホールインジェクターに… などなど~ 

考えているとキリがありません。 (自分もやりたい!)

やはり、家庭を顧みると無尽蔵な出費は難しい。(強く共感します)


ということで、あくまでも耐久性などを保証できません! 

とご了解頂いた上で施工させていただきました。


まずは、加速不良の症状がエアフロメーター不調によるものかをコンピューター診断。

 

そして、本当かを確認する為にエアフロメーターの波形を観察しながらの試運転をします。

症状が出た時の波形から2つ使われているうちのどちら側かを断定します。

 

なかなか症状が出ません。 引き続き試運転すると・・・ やっと症状が出てエアフロのクロ判定。

エアフロメーターグラフのどちらがどちらか?! 試運転後カプラーを外して断定します。

 

故障箇所が判ったところで、故障している部品を外し、分解・修理。

蓋を固定しているシール剤(接着剤)を丁寧に取り除き、内部のノイズ保護プレートを剥します。

ご対面の内部基盤ですが、明るく照らして観察するも、半だの割れやヒビ・剥がれ等は見つかりません。

 

通常、コネクターとの信号系統が怪しいところですが、断定できず、

せっかく開いたので上側の基盤のハンダを全てつけ直ししました。

 

その後、組立て前に両方のエアフロメーターのセンサー部分を洗浄してみました。

(この年代のものは洗浄可能ですが、最近のプリントタイプのものは洗浄不可です)

 

すごく汚れが取れました。 きっと、今まで以上に快調となるはず!

 

そして、組立て&再度試運転。  

いろいろと試すも・・・ 今までに発生していた加速不良は再発しません。

ハンダの付け直しで直ったようです。 ひと安心です。

 

 

ということで、再度シーリングガスケットで防水接着をして、もう一度だけ試運転して無事完成となりました。


電子回路はコンデンサー等が使われていて半永久的なものではなく、コンデンサー等には寿命があります。

今回のR33型GT-Rはハンダ付け直し修理が可能でしたが、最近のクルマのパーツはもはや目に見えないほどの

微細回路でとても修理は出来ません。

 

最近の家電製品には ”想定寿命10年” などと、記載されていますが…

現代のクルマも同様になってきているように感じます。


初代プリウスや、2代目プリウスは街中で殆ど見かけなくなってきましたし、

日産の電気自動車リーフの初期型はもはや下取り10万円。

バッテリーの劣化がクルマの価値の低下となり、魅力的なバッテリー交換プログラムも無いので、

再販価値がどんどんと下がっている状況です。

(いよいよ新型リーフが発表され、デザインの一新&航続距離延長&プロパイロットの採用といった

地味ながら確実にブラッシュアップされています。)  以下、参照リンク

https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/leaf.html?rstid=20140314rst000001001


クルマももはや耐久消費財。最近魅力的なクルマが無いね~

(一部の高級外車やスバルを除く)と飲み会の席で話に共感していましたが、

家電製品と同様の使い捨て発想で作るクルマに魅力を感じないのは

当然ではないでしょうか。


メーカーには、たまにはコスト後回しでとことん拘ったクルマを作って欲しいと思います。

また、もはや旧車の領域に近づいた第2世代GT-Rを始めとしたずっと乗り続けられる(だろう)クルマは

ぜひ、頑張って末永く乗り続けて欲しいと思います。(太洋自動車は応援します!)


余談ですが… 先日、日産やホンダ、マツダは自社の歴史的遺産として、部品を再生産したり、

レストアプログラムを提供したりすることが発表されました。以下参照(ネットページへのリンク)

https://motorz-garage.com/topic/detail/200

自らの源流に立ち返り、未来を見据える。そうあってほしいものですね。


ついでに… R32型GT-Rはもはやクラッシックカーにというネット記事を紹介します。(以下リンク)

https://news.goo.ne.jp/article/webcartop/trend/webcartop-32921.html

日本でもクラッシクカーの歴史的価値に目を向けて、文化として大切にして欲しいです。

クラッシクカー減税を希望しま~す!


 
 
 
 

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