ピットからブログ。久しぶりに投稿します。
いつも簡単な”太洋自動車のFacebook”ばかりに投稿してしまい反省…
私事ですが、先日の夏休みに伊豆諸島の最南端 ”青ヶ島” に行って参りました。
そこで見て感じた大自然や人々の営み、そしてクルマについてご紹介したいと思います。
青ヶ島は人口僅か160人。日本で一番小さな市町村。
八丈島まで大型船(或いは飛行機)で行き、そこから中型船(或いはヘリ)に乗り換えて訪れます。
島には5件の民宿、2件の居酒屋、1件の商店・ガソリンスタンド、2件の整備工場があるだけの
太平洋のど真ん中にポツンとある、小さな島ですが、昨今いろいろと注目を集めています。
島を訪れる人で一番多いのは、①建築や公共事業関係の方々です。これといった産業が無く
漁業でさえ出漁日が限られて成り立たない島では、堤防の保全などの公共工事がいちばんの
産業です。島で生きるということは経済的にも大変で、多くの人が複数の仕事をかけ持っています。
観光目的で多いのは、②釣り人。島の港の堤防から外洋の大型魚が釣れる釣り人憧れの島。
天候に恵まれた日の埠頭には観光の釣り人ばかりでなく、島の老若男女様々な人たちが晩のおかず
(自分たちが食べる魚)を狙って竿を伸ばしています。
ちなみに、釣りの様子を見学していた自分たちは桟橋で作るあら汁をご馳走になりました。美味しかった。
次に多いのは、③島を見たい人。外国人に人気で、今年のG/Wには50人以上の外国人が島を闊歩していたそうです。
それは何故かというと… 2重カルデラという世界的にも珍しい地形の島だから。
アメリカの環境NGOが発表した「死ぬまでに見るべき世界の絶景13」に日本から唯一選ばれ、
また、スミソニアン博物館のウエブサイトで 「日本の活火山の中に作られた静かな街」として紹介され、
昨今、静かなブームとなっています。
この独特な島の地形は映画「君の名は…」のモデルになったのでは とも言われています。
活火山ということで、カルデラの中のひんぎゃと呼ばれる場所では、地面が暖かく、そこに設置された地熱釜では
誰でも自由に蒸し料理を楽しむことができます。また、地熱と太平洋の海水を生かして作られた ”ひんぎゃの塩”
は島の特産品の一つとなっています。
そして忘れてならない目的の一つが、今回の自分の主目的でもある ④満天の星空です。
青ヶ島村の公式HP に詳細がありますが、島の周りに人工物が無い絶海の孤島青ヶ島は星空がとても良く見えます。
海に立ち上がる天の川はとても濃く、細かい星の集まりである銀河に墨を流したような暗黒帯が美しく広がります。
本州ではたとえ山上でも光害からは逃れられないので、太平洋の孤島の星空は間違いなく島のイチオシ!。(笑)
自分が訪れた日はちょうどペルセウス座流星群の日。ビュンビュン飛ぶ流れ星と満天の星空はまさに絶景です。
最後に… 島のクルマ生活について。
小さな島ですが、生活にはクルマが必須です。見ての通り島中坂道だらけで港に行くにも仕事をするにも観光をするにも
クルマ無しはありえません。島のクルマはトラックや建機以外は殆どすべて軽自動車です。
海の孤島ということで、走っても10分、足代わり、クルマのカギは何時も付けっぱなし、ボディが塩で錆びる・・・
ということで、クルマはあくまでも実用品。生活必需品とも言えます。
帰途、八丈島⇒東京と戻ってきて、クルマが実用品だけでない趣味や嗜好やステイタスといった要素を求められる
ことを感じました。
何でもあるけど 何かが無い 都会。 何にもないけど 何かがある 島(田舎)。
クルマに求めるものも随分と違いますね。
島の整備工場は市街地とカルデラの中にそれぞれ1件づつの2件だけです。
市街地の青ヶ島整備工場は整備工場以外にガソリンスタンドやレンタカーや島唯一の商店、そして運送業など・・・
様々な仕事をしています。島では他に頼る人がいないのでなんでも自分たちで行います。
クレーン付きトラックの荷台乗せ換えなどの重整備も自分たちの手で行っていて見入ってしまいました。
クルマが生活必需品ということで、整備工場が島民の皆さんの生活を支えている様子を目の当たりにして
太洋自動車の自分の仕事もお客様の皆さんのカーライフを支えているということを再認識しました。
クルマに求めるものはそれぞれですが、皆さまのカーライフを私たちが支えているという
喜びを感じながらこれからも日々仕事に励んでゆきたいと思います。