最近ノックスドール施工についてのお問い合わせが増えています。
実を言うと、ノックスドール専用のページを作ろうと思っていたのですがやめました。ノックスドール施工が増えすぎると心や体が蝕まれてしまいそうなので(笑)... 焦らずじっくりと一台一台に取り組んで行くということで、 こっそりとブログに掲載させていただきます。
写真はジムニーシエラ 前日に塗装後乾燥中
ノックスドール施工といっても、
車種や駆動方式、お客様のご利用環境、施工部位、施工方法や防錆剤の種類、作業実施者の熟練度やこだわり、養生や塗り分けの丁寧さ、使用する防錆剤の量などによりピンからキリまで様々。雪国やスタンド施工などでは日帰りでのさらっと仕上げで比較的安価なノックスドール防錆もあります。
当社ではお客様のご要望から&何より店主のこだわりで... 念入りな施工をさせて頂いています。
さらっと施工について
簡易的な養生でさらっと仕上げるノックスドールを試しに行ったことがあります。ぱっと見は塗れていますが、よくよく見ると裏側等に塗れていない部分が多々あったり、充分な膜厚が確保できなかったりなど…
完璧とは程遠いと感じました。折角のノックスドール防錆です。垂れるほど(イメージとしての表現です) たっぷりの材料を使って「しっとりいいクルマ」に仕上げてはいかがでしょう。
写真はスカイラインGT-R(BNR32) ノックスドール1600仕上げ
期間としては1〜2週間のお預かりとなることが多いです。
その他通常の車検整備などの業務と並行して、洗車や塗装後の乾燥時間をたっぷり取り、ゆとり時間を使って時間に追われずに養生や分解、回転部分の別途塗装、塗り重ねなど… 一つ一つの作業を丁寧に積み重ねて行きます。
ジムニーシエラ 養生を外したところ ノックスドール900仕上げ
費用につきましては車種やお客様の使い方、ご予算などに応じて内容を相談させて頂きますが、概ね8〜12万円(税別)位での施工が多くなっています。
ボディコーティングと同様にノックスドール施工も手仕事の積み重ねです。工程や工法などは日々工夫し進化していますが、費用の高い・低いは実際に掛ける手間や材料の多い・少ない&品質の差異と捉えて下さい。
(自動車整備業界では整備料金の算出方法として時間単価×工数という方法が用いられますが、ノックスドールに関しては作業間のゆとり時間なども活用するので通常の作業に比べて時間単価が安く;つまりお得になっています。)
今まで20数年間、何千台もの車の整備に携わり、リフトアップした車を眺めてきました。
車のボディやシャーシはごく一部の車を除いて鉄でできています。
つまり例外なく錆と無縁ではいられません。
旧ジムニーのリヤフロア周り
愛車を大切に長く乗りたいと思った時、何より錆から車を守ることが大切です。錆が出てからでは手遅れで、予防(防錆)が何よりも重要です。
エンジンや足回りなどのパーツは交換がリフレッシュが可能ですが、ボディに関しては一度錆びてしまうと元通りには戻りません。板金で修理できるよとか、ボディパネルも交換できるよと言う方もいらっしゃいますが、鉄板を切ったり貼ったりすることで元々の強度や剛性が損なわれるばかりでなく、ボディを構成する亜鉛メッキ鋼板の防錆性能は失われます。またサビの修復に費やす手間や費用は多大で、修復が完了したとしても新車と同じ防錆性能が得られたとは考えられません。
ジャガーXJR リヤサスペンション周り
昭和の時代のドアの下端部が錆びているような車は現代ではほとんど見られなくなりました。これは亜鉛メッキ防錆鋼板を使うことによって自動車のために対する耐久性が飛躍的に向上したことによるものです。
その一方でバブル崩壊後の、日産のゴーンショックと言う言葉に象徴されるように、自動車のコストをカットは聖域なくありとあらゆるところに及んでいます。車の想定寿命10年を大幅に超える耐久性はオーバークオリティ(余分なコスト)とみなされ、より耐久性を向上させるような品質は求められていません。
下回りの防錆に関しても然るべきで見えないところということで当然コストは最低限です。
具体的には鋳物や削り出しパーツの切削面がそのまま金属むき出しで新車から錆びていたり、下回りのアンダーコートもサビを発生しやすいホイールハウス周りや防音防振上必要な箇所以外は割愛されていたりします。
新車から3年目の初回車検でもサスペンション周りやボディパネルスポット溶接箇所や切断面などに錆が見受けられる車も多いです。ハイエースやランドクルーザースズキのジムニーなど、ヘビーデューティーな車に於いては比較的防錆に力が入っていますが、それでバッチリということではありません。例えばスズキのジムニーは新車ですらフレーム接合部内部からサビの茶色が滲んでいる車両があったりします。
色々と書きましたが、実際問題として関東での日常的な使用に用いるには10年程度の使用であれば何もしなくても下回りの様子を気にしなければ問題になりません。
雪国や海辺に行かれる方、愛車を大事にされる方にオススメ致します。
下回り防錆「ノックスドール」
その必要性や、当社の施工内容や品質などについて具体的にイメージして頂けますように内容をまとめてみました。
下回り防錆の必要性
○最近の車はコストダウンにより
防錆性能が低下
特に施工をおすすめしたい用途
○雪山へスキーへ
○海へサーフィンへ
○幕張など海近くでご使用
その他おすすめしたい方
○新車で長く大切に乗りたい
(新車の状態での防錆がベスト)
○ノスタルジック車を乗り
続けたい (錆の進行を抑制)
なぜノックスドール
○内側からも浸透防錆
外側からの防錆だけでなくフレーム内部やドア内部などの中空部分や鋼板の合わせ目や溶接部へ浸透性防錆を行います。
鋼板を空気中の酸素から遮断。
湿気がたまっている場合は水分と置き換わります。(水置換性)
サビが発生していてもラストインヒビター(錆抑制剤)がサビの進行を抑えます。
○外側からは柔軟性の高いアンダーコートを塗布
ラストインヒビター(錆抑制剤)配合の強くしなやかなコーティングには同時に防音効果も期待できます。
○歴史と実績が示す抜群の信頼性
北欧の老舗自動車メーカーボルボでは新車製造の段階から採用されています。
○高い環境性能
ご要望に応じてドア内部等には有機溶剤を含まない低VOCのノックスドール700を施工します。
ランクル70 乾燥後周辺養生を外した状態
手前味噌ですが...
同業他社の作業事例等を拝見して
当社はかなり丁寧に施工している方と思います。
下回り防錆は家庭内製手工業ならぬ工場製手工業。作業の段取りや作業者の経験や集中力、しいては心構えや熱意によって仕上がりは大きく異なりますが、それ以上に
手間&費用を掛けた分だけより完璧に仕上がります。安いは安いなり高いものは高い分だけ、値段相応の価値があります。安価で大量の台数をこなそうと思えばそれも可能ですが、それなりのレベルでなってしまいます。
それでは太洋自動車の仕事ではない。と思います。
前から塗り進めて後ろからも塗って、照明の当て方を変えながら右から左から、そして翌日以降も改めて塗れていないところを追加塗装していきます。
それでも100点満点ということはなく、改めて塗り残しなどを発見し追加塗装することも多々あります。
予算や時間の許す限り精一杯丁寧な作業を心掛けていますが、何しろ人間のすることですので100点満点はないということを予めご了承ください。
2022年1月よりNoxudolや副資材類の仕入れ価格値上がりに伴い
下記参考おすすめプランの価格を変更させて頂きます。
ジムニー(ジムニーシエラ) おすすめ防錆プラン
ジムニー 120,000円(税込)
ジムニーシエラ 125,000円(税込)
その他車種はご相談ください。
脱着パーツ
タイヤ、フェンダーライナー、マフラー(ガスケットは再使用)、フロントグリル、フロントバンパー、
ブレーキキャリパー&ローター&ブラケット
内部防錆箇所 ノックスドール750&700
ラダーフレーム、サイドステップ、運転席助手席ドア下端部分、バックドア下端部分、フード外周等
下回り外面防錆 ノックスドール900+1600(仕上げ塗り)
フロア下面、ラダーフレーム、前後サスペンション等
回転部分防錆 ワコーズ塩害防止塗料
前後プロペラシャフト、フロントブレーキバックパネル外側、リヤブレーキドラム等
その他箇所防錆 ノックスドール300、エンメイ650
フェンダーライナーを外したフェンダー周辺部、フロントグリル周り
メーカーでの防錆コーキング部分等
*新車のフェンダー内側のシーラー部分について
ごく稀に(50台に1台程度)、ノックスドール900・1600を施工した場合に部分的に固まり切らない事例があるようです。
自分は新車施工時にシーラーが切替などで均質でない場合や溶剤が多い場合に出る現象かと予想しています。
より安心ということで、状態やご希望に応じてエンメイ650での塗装も行っています。
*新車時に水性の防錆剤が施工されたお車にはノックスドールの施工は出来ません。
(ノックスドール1100(水性)施工のお車など)
*新車時のディーラーオプションでスリーラスター(防錆ワックス)施工がされている場合、
油性ということで上から施工は可能ですが密着性・耐久性は未定です。
(ノックスドール取扱商社の創新にでは相性テスト未実施)
⇒溶剤を使用してスリーラスター旧皮膜を除去した上での施工をオススメします。
その他オプション作業(例)
各パーツの追加脱着・養生作業(ホイールロックナット、アンダープロテクター、社外サスペンションなど)
エンジンルーム内部のウォッシャータンク、冷却水リザーバータンクなどの脱着、その他各パーツ類
マフラー脱着・塗装、フロントキャリパー脱着塗装、燃料タンクプロテクター脱着両面塗装、
ドア内張りやストライカーなど内装部品を脱着しての防錆、スペアタイヤキャリア脱着塗装
トランスミッション/エンジン(下側から塗装)、ボンネット裏側塗装、閉断面部追加防錆
標準お預かり期間 1~2週間程度
その他車種も含めて、その他お知らせ
ノックスドール1600使用について ~ヘビーデューティーな耐久性を求める方に~
ファイバー入りなので厚塗りができます。単品でも施工は可能ですが、
奥まで行き届きにくいのでノックスドール900を塗装した上への追加塗装がオススメです。
念入り塗装
通常の使用料より回数を増やし多量の材料を使ってさらに念入りに施工します。
取り外しの必要な社外部品などには別途脱着工賃がかかります。
社外品アルミホイールや盗難防止ロックナット併用など、
傷つき防止のためインパクトを使用せず手作業での脱着が必要なもの。
アンダープロテクター、スキッドプレート、牽引フック等
ロックナットは忘れずにお持ちください。
自動ブレーキシステム装着車(センサー付バンパー等)は別途相談
防錆作業実績&事例集
2020年の取扱開始 〜 2021年12月末日時点 随時更新します。
トヨタ
ランドクルーザー70
ランドクルーザープラド
FJクルーザー 2台
ハイエース4WD
ヴェルファイア(DIYチャレンジ補助)
日産
スカイライン BNR32
スカイライン BCNR33
スカイライン R34
ホンダ
ヴェゼル
フリード
マツダ
CX-30
スバル
フォレスター
三菱
デリカスターワゴン
スズキ
ジムニー 5台
ジムニーシエラ 4台
アルトワークス 2台
キャリイトラック
マツダ
マツダスピードアテンザ
ランドローバー
ディフェンダー
フォルクスワーゲン
ゴルフトゥーラン(リヤサスペンション周り簡易施工)
ディムラー
ジャガーXJR(簡易施工)
作業実例集(現在編集中です。随時追加します。)
ジムニー
ジムニーシエラ
☆トヨタ ランドクルーザープラド
仕上がりの様子
完成写真。エンジンアンダーカバーは外して塗装。Noxudol900+1600で仕上げています。
他社製防錆ワックスが施工されていたので、きれいに拭い取ってからの施工です。
ワックス拭いは想像以上に大変でした。 錆部分は研磨しました。
フロントショックの付け根部分は錆が進んでいました。
フレーム内部はNoxudol750、ドア内部等は無溶剤タイプのNoxudol700を使用。
ばっちり養生して塗り始めます。クルマの下の密閉空間に2~3時間。
根気&気力と体力を消耗します。
かなりの厚塗りの為、数日間乾燥後、養生をばらします。
フェンダー内部はNoxudol300カラーレスで施工。
参考 施工資材等
Noxudol900*1Lボトル*6本
Noxudol900*スプレー*1本
Noxudol1600*1Lボトル*1本
Noxudol750*内部防錆*2本
Noxudol700*無溶剤内部防錆*1本
Enmei650*チッピングガード*1本
Noxudol300*カラーレススプレー*1本
WAKO's塩害防止塗料*1本
☆ジムニ-
例A
先ずは下回りの確認⇒洗車
前後バンパー・タイヤ・マフラー等を外してから錆転換&フレーム防錆に取り掛かります。
錆転換 前後の様子
フレームやパネル閉断面部分にはNoxudol750で内部防錆
あんな所や、こんなところも。
チッピングガード部分はEnmei650で下塗り。
いよいよ 本番。Noxudol900+Noxudol1600施工
2日以上置いて、乾いてきたら養生を外してゆきます。塗り足りない部分にはスプレーで追加塗装。
グリル直下、プロペラシャフト、ドラム等の回転部分はWAKO's塩害防止塗料で塗装
フェンダー内部はエンジンルームへの飛散防止の観点から、Noxudol300カラーレス。
ミッション&エンジン下側部分はWAKO's塩害防止塗料クリヤで塗装。
リヤバンパー内側もNoxudol300で。そして、組み上げてゆきます。
トルク管理も行いますが、念の為、100km程度走行後の増し締め確認をお願い致します。
室内に近い部分の内部防錆は無溶剤タイプのNoxudol700を使用します。
うっかり、完成写真を撮り忘れました。